日本バングラデシュ協会 メール・マガジン127号(2024年5月号) 巻頭言:『朝田照男名誉会長の叙勲及び日本バングラデシュ協会創設 10 周年』 会長 渡邉正人
■目次
■1)巻頭言:『朝田照男名誉会長の叙勲及び日本バングラデシュ協会創設10周年』
会長 渡邉正人
■2)会員寄稿:『マミヤ・オーピー(株)のバングラデシュ新規ビジネス』
マミヤ・オーピー株式会社
経営企画部 担当部長 新井謙
■3)シリーズJICA第3回:『バングラデシュとJICA ~きたれ!縫製業に続く次の成長産業~』
JICAバングラデシュ事務所
所員 岡本宇弘
■4)会員寄稿:『私と日本とバングラデシュ~嫌いだったバングラが、今では大好きな母国に~』
株式会社Kaicom
ザキール イブネ ディプト
■5)講演会
■6)事務連絡
■7)『読者のひろば』
・メルマガ4月号の各寄稿への読者の感想をご紹介します。
■8)編集後記
■1)巻頭言:『朝田照男名誉会長の叙勲及び日本バングラデシュ協会創設10周年』
会長 渡邉正人
春の叙勲
この度、朝田照男日本バングラデシュ協会名誉会長(日本・バングラデシュ経済委員会前委員長、丸紅株式会社前会長、名誉理事)が旭日重光章を受章されました。朝田様には、2019年に当協会の名誉会長をお引き受けいただいて以降、企業情報交換会を始めとして当協会の活動に対するご指導ご助言をいただいてまいりました。長年に及ぶご功績に対する栄えあるご受勲を心からお祝いしたいと思います。
また、当協会の個人会員である篠塚保元駐バングラデシュ大使(在任期間2009年-2011年)が瑞宝中綬賞を受賞されました。栄えあるご受勲を祝し、謹んでお喜び申しあげます。
日本バングラデシュ協会創設10周年
さて、2014年7月に堀口松城初代会長、大橋正明前会長(現副会長)他関係者のご尽力により創設された一般社団法人日本バングラデシュ協会は本年7月をもって10周年を迎えます。当協会が、創設以来、今日まで存続し発展しておりますのは、創設当時からの会員、役員の皆様の情熱と献身によるところ大であり心からの敬意を表します。同時に、創設に関わられた皆様が年数を経るに従い協会の活動から徐々に退かれる中、協会の新たな担い手となる皆様が加わり現在の協会の活動を支えていただいていることに感謝します。
私と協会とのかかわりを振り返りますと、2015年7月に駐バングラデシュ大使としてダッカに向け出発する前に、当時の堀口会長他役員の皆様にお目にかかったのが最初の出会いでした。協会創設から間もなく1周年を迎えるという時期でした。1972年に故早川崇衆議院議員が創設された「日本バングラデシュ協会」の精神を受け継ぎつつも、2014年の両国首脳の相互訪問後に新時代に入った日本・バングラデシュ関係に相応しい交流と協力を目的とした活動及び将来の抱負について語る皆様方の熱意と意気込みに感銘を受けました。
私は、ご縁があって、大橋前会長の後任として2020年7月の社員総会において会長に選任されました。以来、会員や役員の皆様に支えられ、微力ながら今日まで協会の運営に携わってまいりました。その間、コロナ禍の中にあってもオンラインの活用により活動を継続してまいりました。コロナ禍が終息するに伴い、対面での行事を復活させ、会員の皆様のニーズにできるだけ応えられるように努めてまいりました。会員の皆様のご期待に十分におこたえできているとは言い難い点は多々あろうかと思いますが、本年7月をもって当協会が10周年を迎えることができますのは、ひとえに今日までご協力をいただいた会員、役員の皆様のおかげです。
当協会は、創設以来、役員全員がボランティアとして、それぞれが割ける時間を使いながら協力し合い、協会を運営し、活動を展開してきました。2020年度以降は、講演会、メールマガジン、企業情報交換会という3つの取り組みを中心とした委員会制度を導入しました。いまだに様々な課題がありますが、原則として、委員会毎に事業を進める体制に移行しております。その間、バングラデシュに対する日本企業の関心が高まり法人会員数が増えておりますが、創設直後からの法人会員となられた企業の皆様の寛大なるご支援もあり企業情報交換会の活動は年々充実してきました。
今後、5年先、10年先まで当協会が順調に発展できるかは、協会の活動をご理解いただき、その活動を支えていただける方々を惹きつけられるかに依存すると感じます。本年の社員総会のご案内は間もなく会員の皆様のお手元に届くと思います。社員総会や懇親会の機会、或いは、協会主催の講演会や企業情報交換会の際に、会員の皆様から、当協会を発展させていく上でのご意見、ご助言を随時頂戴できればありがたく思います。また、個人会員の皆様の中に、或いは法人会員の場合、現役の皆様や第一線から退かれた方々の中に、バングラデシュとの交流に少しでも関わりたいとのお志をお持ちの方がおられれば心から歓迎します。
日本バングラデシュ経済連携協定交渉の開始
本年3月には日本とバングラデシュ両国間において経済連携協定(EPA)交渉が開始される旨公表されました。バングラデシュは2026年には後発開発途上国(LDC)からの卒業が予定されております。LDCを卒業すると、それまで、ほぼすべての輸入品に対する関税が無税となっていた特恵関税制度の対象外となりますので、日本がバングラデシュから縫製品を輸入する場合には関税が課せられることになります。バングラデシュ製品の価格面での競争力は低下し、縫製業分野においてバングラデシュに投資・進出してきた日本企業にとり深刻な問題となります。そうした状況の回避も目的として、日本とバングラデシュとのEPA交渉が進められるものと期待されております。
EPA交渉の開始に伴い、今後、バングラデシュに対する関心が一層高まり、経済分野に限らず両国間の人的な往来が活発化することが予想されます。そのような時期に当協会が創設10周年を迎えることは誠に意義深いことであると感じます。
会員の皆様の引き続きのご協力をお願いいたします。
この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。