日本バングラデシュ協会 メール・マガジン(135)2025年1月号 巻頭言:『バングラデシュの安定と更なる発展への願いを込めて』 日本バングラデシュ協会会長 渡邉正人

■目次

■1)巻頭言:『バングラデシュの安定と更なる発展への願いを込めて』
日本バングラデシュ協会会長
渡邉正人

■2)寄稿:『Ambassador’s Message』
Embassy of the People’s Republic of
Bangladesh Tokyo

■3)寄稿:『バングラデシュの来し方行く末:離任に当たっての雑感』
前駐バングラデシュ特命全権大使
岩間公典

■4)寄稿:『父森本達雄の思い出~その2~』
東海学園大学名誉教授
森本素世子

■5)寄稿:『シリーズJICA 第 5回:「バングラデシュとJICA~保健分野での歩み~」』
JICAバングラデシュ事務所
所員 山根 利江

■6)『イベント情報』

■7)『事務連絡』

■8)『読者のひろば』
・メルマガ12月号の各寄稿への読者の感想をご紹介します。
・メルマガ寄稿への感想ほか、お気づきの点など、なんでもお寄せ下さい。

■9)『編集後記』

 

■1)巻頭言:『バングラデシュの安定と更なる発展への願いを込めて』
日本バングラデシュ協会会長 渡邉正人

皆様新年あけましておめでとうございます。

バングラデシュでは昨年8月に劇的な政変がありました。あれから半年近くが経過し、ダッカ市内では大きな混乱はなく日常が戻っているようです。日本バングラデシュ協会では、政変とその後の状況についてメールマガジン上で取り上げ、現地情勢にフォーカスした講演会を開催するなど現地の様子を会員の皆様にお伝えするように努めてまいりました。

去る12月6日には、JICA及びジェトロにも後援をいただき、当協会企業委員会主催の企業情報交換会を非会員の皆様にも公開して開催しました。この会合には、政変後のビジネス環境に関心を有する企業の皆様だけではなく、NGO関係者や学生を含む個人の皆様にもご参加いただきました。会場参加は160名以上、オンライン視聴を加えますと300名を超える参加者となりました。バングラデシュに対する各方面の関心の高さを改めて実感しました。

この企業情報交換会の冒頭、次の任地への転勤を間近に控えた岩間公典駐バングラデシュ大使より現地情勢についてオンラインにて説明を受けました。その後、JICA、外務省、ジェトロ、経済産業省によるプレゼン及び日本経済新聞社の高橋徹上級論説委員・編集委員を交えたパネル討論会が続きました。企業情報交換会のハイライトとして、法人会員である株式会社ユーグレナの代表取締役社長の出雲充氏に「ムハマド・ユヌス博士とユーグレナ社のバングラデシュ事業」とのタイトルにて講演を行っていただきました。株式会社ユーグレナは、「大学発ベンチャーの雄」として産学連携の象徴的な存在であり、バングラデシュの子どもたちの栄養問題の解決を目指す「ユーグレナGENKIプログラム」を展開しております。また、同社は、国連世界食糧計画(WFP)と連携し、隣国ミャンマーからバングラデシュに逃れてきたロヒンギャの人々への食糧援助も提供しております。

引き続き開催された懇親会では、当協会の名誉会長である朝田照男日本・バングラデシュ経済委員会前委員長(丸紅株式会社前代表取締役会長、名誉理事)によるご挨拶と乾杯のご発声のあとに、岩間大使の後任の大使として発令を受けた斎田伸一大使より、ダッカ赴任を前にしての抱負を披露いただきました。斎田大使には、多忙なスケジュールにもかかわらず企業情報交換会の冒頭から出席いただきました。また、2017年より2年間にわたり駐バングラデシュ大使を務めた泉裕泰日本台湾交流協会台北事務所前代表から近況報告を兼ねてご挨拶をいただきました。昨年10月時点における当協会の会員は個人会員約120名、法人・団体会員合わせて86社・団体です。バングラデシュに関心を持つ個人、法人の皆様のご加入を歓迎します。

12月中旬、8月の政変後、新たに任命されたダウド・アリ駐日大使が日本に到着しました。26日、大橋正明副会長他若干名の役員と共にバングラデシュ大使館を訪問し新大使と面会しました。同大使のバックグラウンドは数学者ですが、バングラデシュ外務省に入省後、大阪において日本語を学び東京の大使館でも勤務経験のある外交官です。日本からの投資及び両国間の人的交流を促進したいとの抱負をうかがいました。歴代の駐日大使と同じように、アリ大使には当協会の特別顧問への就任を快諾いただきました。

政変後に発足したモハマド・ユヌス首席顧問率いる暫定政府の下において、国民が期待する改革が進展し、バングラデシュにおける民主主義が定着して行くことを心から願います。(2024年12月27日)

ダウド・アリ新大使と共に(2024年12月26日)ダウド・アリ新大使と共に(2024年12月26日)

(参考)外務省の海外安全情報上、政変以来、バングラデシュは全土で危険情報がレベル2「不要不急の渡航は止めてください」でしたが、12月27日、政変前からレベル2であったチッタゴン丘陵地帯を除き全土でレベル1「十分注意してください」に引き下げられました。

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