日本バングラデシュ協会 メール・マガジン(54号)2019年1月14日

日本バングラデシュ協会の皆様へ

■目次
1)『日本バングラデシュ協会メルマガ第54号会長メッセージ』
-発足後5年目を迎える日バ協会の活動の方向-
会長 堀口松城
2)『Ambassador Fatima’s Message for the New Year』
『ファティマ大使の新年の辞』
バングラデシュ特命全権大使 Rahab Fatima
3)『バングラデシュとの関わり』
(株)太知ホールディングズ 進藤隆啓
4)『バングラデシュと私』(連載 第Ⅲ部)
三井物産(株)社友 古家秀紀
5)『早川崇は何故、バングラデシュに心血を注いだのか?』(連載)
第1回:『早川崇は何故、サイクロン被災支援募金のため街頭に立ったのか?』
監事 早川 鎭
理事 太田清和
6)イベント、講演会の案内
7)『事務連絡』

■1)『日本バングラデシュ協会メルマガ第54号会長メッセージ』
-発足後5年目を迎える日バ協会の活動の方向-
会長 堀口松城
2019年1月15日
明けましておめでとうございます。本年が会員の皆様にとり健康に恵まれ、幸多き
年でありますようお祈りいたします。
1.  5年目に入る本協会が新年を迎えるに当たり、この4年間の年頭の会長メッ
セージを振り返ってみました。2015年1月の第6号は、モメン大使の発意に基づき開始
された、バングラデシュ政府による東京外国語大学ベンガル語科学生10名のバングラ
デシュ招待と、バングラデシュ滞在中に学生たちが経験した様々の発見の報告、そし
て3年間で倍増した日本企業のダッカ進出など、日バ関係が経済、文化その他の面で拡
大と深化を遂げつつあることを取り上げました。
2016年1月の18号では、その頃大きな政治的、社会的問題となった「シャーバーグ運
動」は、目覚ましい経済発展とともに登場しつつある中産階級による市民社会創造へ
の過程であるとし、当時の政治的制度の頼みにならない点や不公正に対し、正義の追
求と国民的分裂の是正を求める集団的抗議であるとする、本協会理事でもある東外大
の外川昌彦先生の分析を紹介しました。
2017年1月の30号では、バングラデシュが文化面では既に中進国入りを果たしたと思
わせる、新装の国立博物館の拡充ぶりを紹介し、そして2018年1月の42号は、1971年3
月、建国の父ムジブル・ラーマンが、ダッカの競馬場で数十万といわれる群衆を前に
独立実現のため国民に決起を訴えた演説が、2016年の11月1日、ユネスコにより世界記
憶遺産に登録されたことをお伝えしました。
以上のニュースに2018年4月の45号でご紹介した、国連によるバングラデシュの「最
貧国」卒業資格認定のニュースを加えれば、2014年、安部総理、ファティマ首相の間
で両国関係を包括的関係に引き上げる旨合意されたことを受けて、この4年間がバング
ラデシュにとっても、日バ関係においても、目覚ましい飛躍的な発展を遂げた年月で
あったことを改めて確認することが出来ます。
2.  このような日バ関係の飛躍的発展を受けて、本年7月から5年目に入る本協
会の活動目標について、昨年5月の社員総会では以下の諸点をご説明しました。
(1)大きく変わりつつあるバングラデシュの政治、経済、文化の各分野の情報提供と、
日バ友好関係の強化及び促進。この見地から、本メッセージでもバングラデシュ劇団
の東京公演や、第1回東京バングラデシュ・ブック・フェアーの開催、その他バングラ
デシュ大使館で行われた様々の催しなど、バングラデシュ側の様々な働きかけを積極
的に紹介しました。
(2)質の高い講演会の拡充と講演会後の懇親会の実施並びにメール・マガジンの充実。
本年に入って講演会・懇親会は、2カ月に1回開催されており、最近では泉バングラデ
シュ大使、前水産庁長官、JICA、経産省、外務省(今月末)の各課長などを講師として
開催、開催後の懇親会は、講師との話とともに普段顔を合わせる機会の少ない会員同
士の交流の場として活用されています。この懇親会は、下記(4)のとおり、間もなく賛
助会員として入会が予想されるバングラデシュ人との交流の場としての役割も期待さ
れています。
3. メルマガ充実の具体策は以下の通りです。
先ず、昨年初めより、一般会員、特に講演会、懇親会に出席が難しい地方会員からの
「便り」を会員の間で共有する目的から「会員便り」を始めました。第1号として、北
海道大学の滝波先生による、長年にわたるバングラデシュ児童に口腔衛生を指導して
きた活動の報告、次いで、京大の安藤先生によるベンガル人僧侶で、チベット仏教中
興の祖とされるオティッシュ・ディパンコールに関するフィールド研究の報告、一橋
大学院の金沢真実さんの地道な研究に基づく報告「バングラデシュの衣料産業と障碍
者雇用」は、障碍者雇用に関する同国衣料産業界の真摯な取り組みを紹介し、当時問
題となった日本の諸官庁における障碍者雇用の実態に一石を投じるものでした。
そして、大阪外大の溝上先生による独立後間もないバングラデシュの状況についての3
部作の報告、さらに、当時三井物産社員であった古家さんによる、バングラデシュ独
立戦争開始前後から戦後の同国の状況についての報告(本号ではその第III部が掲載)な
どが寄せられました。このうち溝上先生、古家さんの報告にある独立戦争前後のバン
グラデシュの姿は、これ迄あまり伝えられていなかった貴重な歴史を伝える資料であ
り、本メルマガが、お二人にそのような貴重な記録を書き記す機会を提供できたこと
は、私達関係者の大きな喜びです。
4. (1)協会の基盤強化のため、中期計画を建てて個人会員、法人会員の増加に努
める。
企業部会の「企業情報交換会」は年4回開催され、その充実した内容から新規企業会
員の勧誘に引き続き大きな役割を果たしていますが、会員増加のため引き続き努力を
続ける所存です。
(2)本協会の活動に賛同する在日バングラデシュ人との協力を図り、草の根レベルの友
好関係の促進のために賛助会員制度を導入し、本協会の目標の発展を図る。
賛助会員制度の導入については、受け入れ態勢の整備に伴い、今後積極的な勧誘活動
に入る予定です。会員の皆様におかれましても、様々な機会を通じて日バ友好関係の
促進に関心を持つ日本に住む外国人、特にバングラデシュ人のお知り合いがいらっし
ゃることと思いますが、是非賛助会員としての入会を勧めて頂きたく、本協会が草の
根レベルでの両国民の相互理解を進め、深めることが出来るよう、ご協力方よろしく
お願いいたします。
(3)日バ協会は、今後とも設立目的として定款に掲げる両国の友好親睦に関する事業を
続け、両国国民の間の相互理解の促進に努めていく所存でありますので、引き続き会
員の皆様の助言と応援をお願いする次第です。


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