日本バングラデシュ協会 メール・マガジン110号(2023 年 1 月号) 巻頭言:『国交樹立50周年記念交流会とダッカ大学主催ハッカソンコンテスト』 会長 渡邉正人

日本バングラデシュ協会の皆様へ
■目次
■1)巻頭言:『国交樹立50周年記念交流会とダッカ大学主催ハッカソンコンテスト』
                                   会長 渡邉正人
■2)特別寄稿:『新年ご挨拶』(英和両文)
                                   駐日バングラデシュ大使
                                   シャハブッディン・アーメド
■3)会員連載:『バングラデシュの人的資本発達史(その2)』
                                   広島大学教育開発国際協力研究センター
                                   副センター長・准教授
                                   会員 日下部達哉
■4)理事寄稿:“The Concert for Bangla Desh”をご存じですか?
                                   理事 神山 秀夫
■5)理事紹介:ベンガル語:丹羽京子さん(第3回)
―白水社 外国文学翻訳者インタビュー-
■6)事務連絡
■7)『読者のひろば』
■8)編集後記

■1)巻頭言:『国交樹立50周年記念交流会とダッカ大学主催ハッカソンコンテスト』
会長 渡邉正人
年頭に当たり、日バ協会の会員の皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げます。日バ国交樹立50週年にあたる昨年は様々な行事が開催されました。12月に開催された行事を振り返り、両国関係の更なる発展を祈願したいと思います。
1.日バ国交樹立50周年記念交流会
日バ協会は12月14日夕に50周年記念交流会を開催しました。直前に、隣接する会場において第26回企業情報交換会を開催したこともあり、コロナ禍にもかかわらず125名が参列するなど盛況でした。
交流会には、シャハブディン・アーメド駐日大使及び朝田照男日バ協会名誉会長(日バ経済委員会委員長)にご来場いただいた他、企業情報交換会にご登壇いただいた村山勝彦経済産業省南西アジア室長、佐藤仁美外務省南西アジア課地域調整官、伊藤晃之JICA南アジア部長他の皆様にもご参加いただきました。
朝田名誉会長のご挨拶では、日バ協会がコロナ禍にあっても精力的に活動していることをご紹介いただきました。アーメド大使及び村山室長より、更なる発展の可能性を秘めた両国関係と日バ協会への期待を込めたご祝辞をいただきました。
バングラデシュ勤務を終え日本到着直後の伊藤直樹大使には、企業情報交換会終了間際の会場に空港から駆けつけていただき、そのまま交流会にご参加いただきました。後任となる岩間公典大使には、日本出発直前の多忙な中にもかかわらず、企業情報交換会の冒頭から交流会までご参加いただきました。両大使にもご挨拶いただきましたが、同じ会場に新旧両大使が揃ったことから熱気あふれる交流会となりました。
2014年の日バ協会創設時に駐日大使であったマスード・ビン・モメン外務次官から送られた祝賀ビデオメッセージが交流会の会場スクリーンに映し出されました。モメン大使(当時)との交流を懐かしく振り返った協会発足当時からの会員もおられたと思います。
交流会等の概要については、以下からご覧いただけます。

第26回企業情報交換会/日バ国交樹立50周年記念交流会(2022年12月14日開催)


2.ダッカ大学主催ハッカソンコンテスト
50周年記念交流会の翌週にダッカを訪問しました。12月20日、21日に開催されたダッカ大学主催ハッカソンコンテスト”Code Samurai 2022”の式典において挨拶するための訪問でした。ハッカソンとはhack+marathonの造語であり、ソフトウエア開発者などが、一定期間集中的にプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を行い、技能やアイデアを競う催しです。20日、21日両日の“Code Samurai 2022”には、バングラデシュ全土の大学から予選を通じ選抜された32大学の50チームが参加しました(各チーム3名なので150名の大学生が参加したことになります)。
このイベントはダッカ大学創設100周年記念行事として実施されましたが、日本大使館よりは国交樹立50周年行事としての認定を受け、JICA及びジェトロも後援しました。日バ協会としても審議を経て後援することにしました。
日バ間のIT協力の成功例としてはJICA技術協力事業B-JETプログラムが知られております。2017年から2020年まで実施されたB-JETプログラムを通じ、200名を超えるIT人材が宮崎を含む日本全国の企業に就職しております。2021年には、この取り組みの後継事業が、宮崎大学、ダッカの私立大学、大阪の教科書教材出版社等の連携と協力の下に立ち上がりました。
今回の”Code Samurai2022”は、2019年に開催された”Code Samurai 2019”に引き続き日本企業との連携の下で実施されました。この取り組みは、バングラデシュの工科系の大学生の更なる能力向上に寄与するだけではなく、高度なITスキルを持つ海外人材の獲得に熱心な日本企業及び地方の行政、大学関係者との交流の機会を提供する場として注目されてきました。今回は、東京、大阪、京都を含む日本各地の企業の代表者や宮崎大学等宮崎の地元関係者に加え、2019年に信州ITバレー構想を立ち上げた長野から、県庁、長野県経営者協会、長野ITコラボレーションプラットフォー
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ムの代表者から構成されるミッションが派遣されるなど、30名を超える皆さんがダッカに集いました。
岩間大使には到着直後でご多忙な中、日本からの皆さんを受け入れていただきましたが、大使館、日本商工会、ジェトロ、JICAの関係者がこの規模の日本の訪問団は、近年、例がないと述べていた点が印象的でした。
”Code Samurai 2022”閉幕に当たり、ダッカ大学関係者より、日本企業との連携の下でのハッカソンコンテストを、是非続けていきたいとの期待感が表明されました。
3.2023年の展望
今年こそ2019年以来となるシェイク・ハシナ首相の日本訪問が待ち望まれところです。12月12日、両国は日バ経済連携協定(EPA)に関する共同研究を立ち上げることで一致しました。2026年にバングラデシュがLDC(後発開発途上国)を卒業することを視野に入れた取り組みが始まります。また、今年は議会選挙の年になりますので国内の動向も注目されます。
ダッカ滞在中、モメン外務次官を訪ね、50周年記念交流会に際しビデオメッセージを送付いただいたことへの謝意を表明しました。同外務次官は、バングラデシュの変貌振りを日本の皆さんに広く知ってもらうためにも、日バ協会の協力を期待すると述べました。
日バ協会として、皆様のご期待に応えることができるよう活動を展開してまいります。
令和5年 元旦

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